春の雨ってどんな特徴があるの?雨が多い理由と日本文化との深いつながり

豆知識
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からっ風が吹く乾いた冬が終わるころ、
春の雨が静かに大地を湿らせていきます。

土の中でちぢこまっていた草花の芽も目覚め
土の上に顔を出そうと動き始めます。

 

立春は暦の上で春になる日をあらわします。

立春の前日が節分で、
節分とは季節の分かれ目という意味です。

 

この立春から3月の終わりまでに降る雨を
「春の雨」と呼びます。

「春の雨」はこまやかに降って
木の芽や花の芽を膨らませます。

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春の雨の様々な呼び名!

4月に降るのは「春雨(はるさめ)」です。

「春雨じゃ、ぬれて参ろう」の
名せりふでおなじみですね

 

濡れてもかまわない程度に
しとしと降る雨のことです。

菜の花が咲く頃に降る雨でもあるため
「菜種梅雨(なたねづゆ)」とも言います。

 

「紅雨(こうう)」とは
花が咲いている時に降る雨のこと。

赤い花に降り、花を散らすさまを
例えた呼び名です。

 

「春時雨(はるしぐれ)」
春に降るにわか雨のことです。

春の雨はどれもやわらかく、
こまやかに降るのが特徴です。

 

日本の降水量は世界の平均の約2倍もあり、
インドネシアやフィリピンのような
亜熱帯ではない国でこれほど
多くの雨が降る国は珍しいのです。

 

そのためでしょうか、日本人は古来から、
雨に対して特別の思い入れがあるようです。

日本には雨の呼び名が
400語以上もあると言われています。

 

春の雨のような、
季節の雨の呼び名だけではなく、
降り方や時間帯によっても
呼び名が違います。

日本人は雨が大好きな民族なんですね。

春は雨が多いのってホント?理由はあるの?

よく春の長雨といいますが、
本当に春は雨が多いのでしょうか?

 

日本の降水量は季節ごとの変動が激しく、
雨量は梅雨の時期と台風の時期に
集中しています。

 

例えば、東京の1971年から2000年の
降水量の平均でいうと、
台風が多く発生する9月の降水量が
最も多くて208.5mm
一番雨の少ない月の12月が39.6mm
その差は5倍以上あります。

 

12月が最も少なく、
1月、2月もそれほど降りません。

 

3月になると急に雨量が増えてくるため
春は雨が多いと感じてしまうのです。

その後、雨量は月を追うごとに増えていき
9月にピークを迎えます。

 

また春の雨は降っている時間が
長いのが特徴です。

 

ですが、長時間にわたって
一定の激しい降りが続く梅雨や、
バケツをひっくり返したような
大雨が降る台風の時期と比べて
濡れるか濡れないか
わからない程度に降るのです。

 

実際の雨量は多くないのに、
降っている時間の長さ
春は雨が多い季節だと
感じてしまうんですね。

春の天気の特徴!日本の文化にはかかせない風景や言葉とは?

気象の世界では、3月から5月までの
期間のことを春と呼びます。

この時期は気温の変化が最も激しいです。

 

日によって、また日中と朝晩では、
気温が大きく違います。

 

ぽかぽか陽気になって、
ようやく春になったなと思って
コートを片づけたとたんに
冬に戻ったかのような寒さがぶり返します。

それは高気圧と低気圧が
交互に通過するためです。

 

これをよく「三寒四温」と表現します。

三日寒い日が続くと、
今度は四日暖かくなるという意味で
この変動を繰り返しながら、
徐々に天気が安定してきます。

 

そして春一番が吹くと春がやってきます。

春一番が、掃除したてのサッシの窓に~♪
の歌にもありますが、嵐のように
強い風が吹く日があります。

 

日中は暖かくなったと思っても、
朝晩は冷えることも。

一日の寒暖差が激しいのも
春の天気の特徴です。

気温差が15度にもなることもしばしばです。

 

朝と晩は、薄手のコートや上着がいるのに
昼間は半袖でもかまわない
というのが春の一日です。

一体何を着たらいいの?と悩みますよね。

まとめ

冬がそろそろ終わるころ、
春の雨は大地を潤し、
草花の芽が息吹くのを促します。

 

天気は一日ごと、時間ごとに変化しながら
少しずつ暖かくなっていきます。

春の訪れとともに、
たっぷりと雨を吸い込んだ草木は
精一杯花を咲かせ、
春爛漫の季節となります。

そして初夏の新緑へと
バトンタッチしていくのです。

 

春の雨の呼び名は、一日ごと、
時間ごとに変わっていく
天気の変化を柔らかく、
こまやかに映し出しているのです。

春に雨が降ったら、
たまにはしとやかに降る春雨の中を歩いて
その香りと命の息吹を感じてみてください。

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